画像はデコポンの幼果達です.

黄色くなっているのは,養分吸収の競争に負けた果実たちで,このまま落果します.
柑橘類は,花が咲いた直後に一度目の生理落果(自然落果).
気候が平年並みでしたら,6月中旬頃に第2次生理落果があります.
(ジュン・ドロップ と言います)
新芽の葉緑素が十分に働いていない地点で高温が続くと,果実への
養分供給が追いつかず,果実間の養分競合が起こります.

新葉の多い年で6月上旬に30度以上の気温が続くことがあれば,
果実がほとんど落果してしまい,収穫時に大不作となった年もありました.

反対に低温が続きますと,咲いた花の多くが果実となり
収穫まで摘果作業に忙殺されます.

今の時期としては適度な高温の日が続き,生理落果が例年より
多いようで,少しはヒヤヒヤものですが,それでもしっかりしたグリーンの
果実が散見されますので,これでもまだ着果過多です.

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今の時期にこれだけ落果してくれますと,残った果実は日々サイズを増し
樹勢維持に苦労するデコポンですので,間引く数が減り,生理落果の終わる
7月からの摘果作業が楽になります.

天候に左右される農業の典型的な一面です.